Things Fall Apart
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4作目のフル・アルバムのレコーディングまでたどり着けたヒップ・ホップ・グループは本当に数少ない。たぶん、このザ・ルーツだけだろう。しかも、彼らはさらに上のレベルに向かおうとしている。歌詞および音楽上のビジョンは大方のヒップ・ホップからかけ離れているが(パフ・ダディやマスター・Pが証明したとおり、メインストリームで富を得るにはビジョンなど必要ない)、そんな部分こそがザ・ルーツの音楽の土台になっている。セカンド・アルバムである1995年の『Do You Want More?!!!??!』と、それに続く1996年の『Illadelph Halflife』は、ヒップ・ホップをその前身にあたるファンク、ジャズと知的にリンクさせた作品。リリックもユニークで、ポスト民族主義的ヒップ・ホップと呼びたくなるような批評性を持っていた。
本作『Things Fall Apart』(このタイトルはチヌア・アチェベの同名小説から取られた)で、この6人組はこれまでより暗いトーンを打ち出しているが、彼らの音楽の革新性には陰りがない。「黒人に食べさせてもらわなきゃいけなくなったら、俺たちは飢え死にしちまうよ」――映画『モ・ベター・ブルース』からサンプリングされたデンゼル・ワシントンの言葉が、本作の冒頭を飾っている。これは自己憐憫(じこれんびん)ではない。今どき「民族の団結」なんて、と苦笑しているアフリカ系アメリカ人は意外と多いのだ。この事実をザ・ルーツは繰り返し強調している。
音楽的な面でも、ゲストとの共演を含めてベストと言える仕上がりだ。中でも「Double Trouble」は、ブラック・スターのモス・デフとタリブ・クウェリの功績もあって、オールド・スクール的なテクニックを駆使した楽しいトラックとなった。「You Got Me」では、エリカ・バドゥのアクの少ないヴォーカルを埋め合わせるかのように革新的なパーカッションが登場し、オーガニックなスタイルを取ったジャングル・ビートも顔を出す。ほとんどのラッパーが怒りに身を任せようとしている中、ザ・ルーツは新しいことをやろうとしているのだ。(Martin Johnson, Amazon.co.uk) ...もっと読む
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