What's the 411
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名作の真の条件はこうだ――現在ではあたりまえだが、発表当時は革命的だったもの。世間の持つ女性R&Bシンガー像のイメージを体現しているのはザ・リアル・ロクサーヌあたりだろうが、かつてそのポジションにあったのはアレサ・フランクリンだった。そのイメージとは、ストリートや無法者たちに愛を捧げつつ、女性の悲しみから生まれたラヴ・ソングをソウルフルに歌い上げることも忘れない――ひと言でいえば「革新的」というものだった。
本作『What's the 411?』は新しい女性の、そして新しいジャンルのサウンドであり、いみじくもヒップ・ホップ・ソウルと呼ばれた。当時絶好調だったショーン・“パフィ”・コムズのプロデュースを得て、自信と誘惑が交互に顔を見せる――「Reminisce」、「Real Love」、「You Remind Me」という具合に。
本作はメアリー・J.ブライジの最高傑作ではないかもしれない(その栄誉にふさわしいのは次作にあたるムーディーなアルバム『My Life』だろう)。だが当時のラジオを占領した孤高のグルーヴは、今もって激しさを失ってはいない。あの頃のブライジが荒削りながらやってのけたことを模倣しようと試みる弱小アーティストは後を絶たないが、それでも本作の輝きは変わらないのだ。(Amy Linden, Amazon.com) ...もっと読む
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